ヒラタクワガタは、その堂々たる姿と力強いアゴで、オオクワガタに次ぐ人気を誇るクワガタムシのひとつです。特に夏になると子どもから大人まで、多くの昆虫ファンがこのクワガタを求めて森や川辺に足を運びます。
しかし、「どの時期に採集すればいいのか」「どうやって捕まえるのが一番効率的なのか」と悩む方も多いのではないでしょうか?
この記事では、ヒラタクワガタの正しい採集時期、採れる環境、採集方法のコツを科学的な根拠に基づき、初心者にもわかりやすく解説します。
オオクワガタに次いで人気の高いヒラタクワガタ。
実は、人気のヒラタクワガタはオオクワガタほど珍しい訳では無く、
意外な所で見つかります。
私も、家の網戸に引っ付いているクワガタを捕まえたら、
なんと!!
ヒラタクワガタのオスでした!
大きさは、コクワガタの大型程度だったので捕まえるまで解りませんでした(>_<)
意外と、身近なクワガタのようですね。
今日は、そんなヒラタクワガタの採集時期と、
その秘密に迫ります。
目次
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ヒラタクワガタってどんなクワガタ?
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ヒラタクワガタの採集時期【地域別・月別カレンダー付き】
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採集におすすめの環境とポイント
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灯火採集でヒラタクワガタは捕まるのか?
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地域別ヒラタクワガタの分布と採集情報(茨城・関東圏も)
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ヒラタクワガタを見つけるための実践的なコツ
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採集時の注意点とマナー
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まとめ
1. ヒラタクワガタってどんなクワガタ?
ヒラタクワガタ(学名:Dorcus titanus)は、日本全国に広く分布するクワガタムシで、オスの大型個体では70mmを超えることもあります。その太く鋭い大アゴと黒光りするボディは、まさに「森の戦士」。
体長の大小によってアゴの形状が大きく異なり、小型個体はコクワガタと見間違えることも。見分け方の一例として、前胸背板(前の背中部分)の凹みの形状を見ることで判別できます。
2. ヒラタクワガタの採集時期【地域別・月別カレンダー付き】
一般的な採集シーズン
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本州・四国・九州: 5月下旬~9月中旬
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南西諸島(沖縄・奄美): 4月~10月
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関東・中部地方の標高が低い地域: 6月~8月が最盛期
月別カレンダー(本州の場合)
月 | 採集の可否 | 解説 |
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4月 | × | まだ活動開始前、気温が低く採集不可 |
5月 | △ | 下旬から小型個体が出現、運が良ければ採集可 |
6月 | ◎ | 大型個体の初期シーズン、非常におすすめ |
7月 | ◎ | 採集最盛期、大型個体・ペア共に狙える |
8月 | ○ | 数は減るが採集可、暑さ対策が必要 |
9月 | △ | 活動は減少、小型やメスが中心 |
※地域やその年の気候変動により若干のずれがあります。
3. 採集におすすめの環境とポイント
ヒラタクワガタは、「湿気の多い平地の広葉樹林」を好む傾向があります。以下の環境は特におすすめです。
採集しやすい場所の特徴
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河川沿いのヤナギ・クヌギ・コナラ林
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海岸に近い雑木林
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落葉広葉樹が多く樹液が出やすい木
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人里近くでも緑の多い神社や公園の林
採れにくい環境
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高標高地(ヒラタクワガタは標高500m以上ではほとんど見られない)
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常緑樹林(スギ、ヒノキなど)
関西・近畿地方の例
大阪、和歌山、兵庫などでは、海岸線や河川敷のヤナギ林にて多く報告されています。中流域より下流域の平地がベストです。
4. 灯火採集でヒラタクワガタは捕まるのか?
ヒラタクワガタは、ノコギリクワガタやミヤマクワガタに比べると飛翔性が弱く、灯火に集まる確率は低めです。
しかし、特に以下の条件であれば灯火に飛来することがあります。
灯火に飛来しやすい条件
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メス個体(産卵後に活発になる7月以降)
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個体密度が高い地域(縄張り争いによる移動が多い)
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温暖で風の弱い夜
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湿度が高い曇天または雨上がりの夜
効率的に狙うコツ
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街灯よりも水銀灯や白色LEDの強い光を使用
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できれば森の縁や開けた河川敷に仕掛ける
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同時に樹液採集と併用するのがおすすめ
5. 地域別ヒラタクワガタの分布と採集情報
茨城県での採集は可能か?
茨城県では、「コクワガタ」「ノコギリクワガタ」「カブトムシ」が主に採れると思われがちですが、実際にはヒラタクワガタも確認されています。
特に以下の地域で報告があります:
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鹿嶋市・潮来市:海岸沿いの雑木林
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取手市・守谷市:利根川沿いの林地
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土浦市・石岡市:霞ヶ浦周辺のクヌギ林
関東南部は狙い目
神奈川県、千葉県、東京都(23区外)、埼玉県南部などは、比較的ヒラタクワガタの個体密度が高く、灯火・樹液ともに採集報告が多いエリアです。
6. ヒラタクワガタを見つけるための実践的なコツ
昼間の採集方法
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ポイント探しが大事! 木の皮の裏や根元の割れ目をチェック
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樹液採集: 日中は暑さで動きが鈍いこともあるので、早朝や夕方が狙い目
夜間の採集方法
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樹液が出ている木に、ライトを照らして確認
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複数の木をローテーションしながら回る
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できれば21時〜23時頃の時間帯がおすすめ
7. 採集時の注意点とマナー
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国立公園や保護区域では採集禁止の場所があります。事前に確認しましょう。
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樹皮をむいたり木を傷つける行為は厳禁です。
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採集した個体は必要な数だけ持ち帰り、過剰な捕獲は避けましょう。
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ゴミは必ず持ち帰りましょう。
8. まとめ:ヒラタクワガタの採集は「時期」「環境」「知識」が鍵!
ヒラタクワガタは、他のクワガタに比べて採集がやや難しい一方、見つけたときの喜びは格別です。特に6月〜7月の初夏の季節には、大型の個体に出会えるチャンスも多く、昆虫採集の醍醐味を味わえます。
近年では自然環境の変化により生息数が減少している地域もあるため、持続可能な採集活動を心がけながら、ヒラタクワガタとの出会いを楽しみましょう。
最後に、茨城県でのヒラタクワガタを灯火採集についてです。
茨城県では、ほとんどがカブトムシ、コクワガタ、ノコギリクワガタの3種類しか採れないと思われています。
しかし、
諦める必要は有りません。
答えを言えば、茨城県であれば可能です。
問題はヒラタクワガタが生息している場所で灯火採集しているか
それとやはり「時期」です。
因みに関東だと、「南部」が一番良いようです。
初夏と晩夏にヒラタはよく取れます^^
東北にはヒラタクワガタはいないと言う方はいますが、
関東ならば生息ポイントを探せばいると思います。
自分の友人は茨城でヒラタクワガタの小さかったようですが
オスを見つけたと言っていました。
川、海の近く、森、林、雑林等・・・
色々探せばきっと見つかると思います^^
おすすめ関連リンク
出典:
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環境省生物多様性センター(ヒラタクワガタの分布調査)
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日本昆虫学会公開資料
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地域別昆虫採集報告ブログ・SNS情報 など