立春にはどのような食べ物を食べる風習があるのでしょうか?また、立春だけでなく、立夏・立秋・立冬といった「四立(しりゅう)」の意味についても詳しく知りたいところです。
本記事では、立春に食べると縁起が良いとされる食べ物や、立春・立夏・立秋・立冬の意味や由来について詳しく解説します。
1. 立春とは?その意味と由来
◆ 立春の意味とは?
立春(りっしゅん)とは、二十四節気の一つで「春の始まり」を示す日です。二十四節気とは、古代中国で考案された暦の一つで、太陽の動きを基に一年を24の節気に分けたものです。立春はその中でも特に重要な節気とされており、暦の上ではこの日から春が始まると考えられています。
◆ 立春の時期
毎年2月4日頃(年によっては2月3日や5日になることもある)
この日は太陽黄経315度の瞬間を迎える日で、必ずしも天候が春らしくなるわけではありません。しかし、古来より日本では「新しい一年の始まり」として特別視されてきました。
◆ 立春と節分の関係
節分(せつぶん)は、もともと「季節の分かれ目」を意味し、立春・立夏・立秋・立冬の前日がすべて節分でした。しかし、次第に「一年の始まり」とされる立春前日の節分が特に重要視されるようになり、現在では節分=立春の前日と考えられるようになっています。
2. 立春に食べると良いとされる食べ物
立春には、日本各地で縁起の良い食べ物を食べる風習があります。代表的なものを紹介します。
① 立春大吉豆腐(りっしゅんだいきちどうふ)
白い豆腐は、古くから邪気を祓う食べ物とされてきました。特に京都・南禅寺では、**白味噌仕立ての「立春大吉豆腐」**を食べる風習があります。豆腐は健康食品としても優秀で、立春の節目に食べることで一年の無病息災を願う意味があります。
② 立春朝搾り(りっしゅんあさしぼり)
立春の日の朝に搾られる日本酒で、縁起の良い祝い酒とされています。これは、酒蔵が厳寒の中で仕込み、立春の日の朝に出来上がった新酒を指します。新しい春を迎えるために飲むこのお酒は、特別な意味を持ちます。
③ 立春大吉餅(りっしゅんだいきちもち)
伊勢の老舗和菓子店「赤福」が販売する**「立春大福餅」**は、黒大豆と大豆を使った縁起の良いお餅です。豆は「魔を滅する(まめ)」という語呂合わせからも、厄除けとして食べられます。
④ 立春生菓子
「立春大吉」という文字は左右対称で、表から見ても裏から見ても同じに見えます。これをお札として貼ると、家に入った鬼が**「まだ入っていなかった」と勘違いして出ていく**という言い伝えがあり、厄除けとして食べられる生菓子です。
⑤ その他、立春に食べると良いとされる食材
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日本酒(立春朝搾り)
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豆類(厄除け・健康運アップ)
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サザエ(滋養強壮・疲労回復)
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梅干し(健康長寿・無病息災)
3. 立春・立夏・立秋・立冬の意味と違い
◆ 「四立(しりゅう)」とは?
立春・立夏・立秋・立冬は、**「四立(しりゅう)」**と呼ばれ、それぞれの季節の始まりを示します。
季節 | 節気の名前 | 日付(目安) |
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春 | 立春(りっしゅん) | 2月4日頃 |
夏 | 立夏(りっか) | 5月5日頃 |
秋 | 立秋(りっしゅう) | 8月7日頃 |
冬 | 立冬(りっとう) | 11月7日頃 |
◆ 立春(りっしゅん)
「一年の始まり」とされる重要な日で、暦の上では春の始まりを意味します。
◆ 立夏(りっか)
春が終わり、夏が始まる日。田植えの準備が始まる時期でもあります。
◆ 立秋(りっしゅう)
夏が終わり、秋の気配が感じられる時期。暦の上では秋の始まりですが、実際はまだ暑いことが多いです。
◆ 立冬(りっとう)
秋が終わり、冬の始まりを示す日。寒さが本格的になる前兆とされています。
4. 二十四節気と春分・秋分の違い
◆ 春分・秋分とは?
立春・立夏・立秋・立冬の他に、**春分(しゅんぶん)と秋分(しゅうぶん)**があります。
節気 | 意味 | 日付(目安) |
---|---|---|
春分 | 昼と夜の長さがほぼ等しくなる | 3月20日頃 |
秋分 | 昼と夜の長さがほぼ等しくなる | 9月23日頃 |
この二つの節気は、太陽が赤道上に来る「春分点・秋分点」を基準に決まります。したがって、立春や立冬とは決め方が異なります。
5. まとめ:立春を迎える準備をしよう!
✅ 立春は「春の始まり」を意味する特別な日!
✅ 節分は本来「四立」の前日だったが、立春前日だけが定着!
✅ 立春には豆腐や餅、日本酒など縁起の良い食べ物を食べる風習がある!
✅ 立春・立夏・立秋・立冬はそれぞれの季節の始まり!
立春を迎えるにあたり、縁起の良い食べ物を食べ、新たな一年のスタートを迎えましょう!