はじめに
最近、「家族葬」 という言葉をよく耳にするようになりました。
しかし、具体的にどのような葬儀なのか、費用や香典の扱いについてはよく知られていません。
本記事では、家族葬の基本から流れ、費用、香典の取り扱い、事前に知っておきたいポイント まで詳しく解説します。
家族葬を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
家族葬とは?一般葬や密葬との違い
家族葬の定義
家族葬とは、家族やごく親しい親族・友人のみで執り行う小規模な葬儀 のことです。
従来の一般葬と違い、参列者を限定するため、社交辞令的な弔問客の対応が不要になり、
落ち着いた雰囲気の中で故人を見送ることができます。
家族葬と密葬の違い
家族葬と密葬は似ていますが、明確な違いがあります。
項目 | 家族葬 | 密葬 |
---|---|---|
参列者 | 家族・親族・親しい友人のみ | 家族・親族のみ |
弔問客対応 | 基本的に受け入れない | 一切受け入れない |
その後の流れ | 火葬後、葬儀は完結 | 後日、本葬(お別れ会)を実施 |
香典 | 受け取る or お断り | 受け取らないケースが多い |
家族葬は密葬と異なり、後日、本葬を行わずに葬儀が完結 するのが一般的です。
家族葬のメリットとデメリット
メリット
✅ 少人数のため、故人との最後の時間をゆっくり過ごせる
✅ 一般葬に比べて費用を抑えられる
✅ 参列者の対応に追われることなく、落ち着いた葬儀ができる
✅ 遺族の負担(精神的・金銭的)を軽減できる
デメリット
⚠ 親族・知人からの理解を得る必要がある
⚠ 後日、弔問や香典を受けるケースがある
⚠ 供花や弔電を辞退する場合、事前に明確に伝える必要がある
家族葬にするかどうかは、事前に親族間でしっかり話し合っておくことが重要 です。
家族葬の費用と香典の扱い
家族葬の費用相場
家族葬の費用は、20万円~150万円程度 が相場です。
費用項目 | 費用相場 |
---|---|
葬儀一式 | 20万円~100万円 |
斎場使用料 | 5万円~20万円 |
火葬費用 | 5万円~10万円 |
返礼品・会食費 | 5万円~20万円 |
合計 | 35万円~150万円 |
葬儀プランの内容、会場、地域によって大きく異なります。
シンプルなプランなら20万円台 で収めることも可能ですが、
会場やオプションによっては 100万円以上 かかることもあります。
香典の取り扱いについて
家族葬では、香典を受け取るかどうかを決めることができます。
✅ 香典を受け取る場合
- 参列者に受付を設ける
- 返礼品を用意する
- 葬儀費用の負担を軽減できる
✅ 香典を辞退する場合
- 訃報の連絡で「香典辞退」を明記する
- 受付を設けず、香典の受け取りを一切しない
- 参列者の負担を減らせる
家族葬の多くは香典辞退を選ぶケースが多い ですが、親族間で話し合いをして決めましょう。
家族葬の一般的な流れ
家族葬の流れは 一般的な葬儀と大きく変わりませんが、規模が小さい ため簡略化されることが多いです。
1. 事前準備(生前に決めておくこと)
- 家族葬を希望するかどうか家族で話し合う
- 参列者の範囲を決める(親族・友人を含めるかなど)
- 葬儀社を選び、見積もりを取る
2. ご逝去・搬送
- 逝去後、葬儀社に連絡し、搬送手配を依頼する
- 自宅や斎場に安置し、枕飾りを整える
3. 葬儀打ち合わせ
- 家族葬の形式やプランを決める
- 日程、参列者、式場を決定
- 香典や供花を辞退するかを決め、訃報に明記
4. お通夜
- 一般的に 火葬前日に実施
- 少人数でゆっくりと故人を偲ぶ時間
5. 告別式・火葬
- 読経、お焼香などを行い、最後のお別れ
- 霊柩車で火葬場へ移動し、荼毘に付す
6. 葬儀後の手続き・挨拶
- お世話になった方へ、家族葬を行ったことを報告
- 供花・弔電を送ってくれた方へお礼を伝える
7. 四十九日・納骨
- 四十九日法要を行い、お墓や納骨堂へ納骨
家族葬を行う際の注意点
✅ ① 事前に家族・親族でしっかり話し合う
家族葬に対して賛否が分かれることがあるため、
事前に意向を確認し、トラブルを防ぎましょう。
✅ ② 参列を断る場合は、訃報に明記する
「故人の遺志により、家族葬で執り行います。香典・供花・弔問は辞退させていただきます。」
といった文言を入れると、不要な問い合わせを防げます。
✅ ③ 後日、弔問を希望される可能性がある
葬儀後に弔問客が訪れることもあるため、
適宜対応できるように準備しておくと安心です。
まとめ:家族葬は落ち着いて故人を偲ぶ選択肢
🔹 家族葬は、家族・親族のみで執り行う小規模な葬儀
🔹 一般葬に比べ費用が抑えられるが、香典辞退すると費用負担が増える可能性も
🔹 事前に家族でよく話し合い、参列者・香典の扱いを決めておくことが重要
家族葬は、故人との最後の時間を大切にできる葬儀の形 です。
事前にしっかり準備し、後悔のないお別れをしましょう。